インプラントの成熟・完成とは?

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インプラント治療が終り、歯ができあがっても、実は本当の終わりではありません。治療の終了が最終的な着陸地点というわけではないということです。

インプラントのレントゲン

埋め込んだインプラントに日常噛む噛む力がかかり始めることで、本格的にインプラントを支えている骨が活発に強くなっていきます。
噛むという機能に調和しながら順応して骨の改造・強化がくり返されて、約1年で骨が発達、成熟するといわれています。そうなると自然の歯と同じ力か、それ以上も出すことができるほどになります。こうなれば安心です。

ですから治療後のこの期間、全て治療を受けられた方にお任せすることになりますが、治療の最後の仕上げとして、骨を育てるように大切にして頂きたいのです。その期間のご注意事項は解説しますし、説明書が用意してあります。

症例では、正しく治療してよい経過をたどった場合、骨はしっかりと密度が高くなって丈夫に変わってきます。密度が高くなるだけではなく、やせた骨が太く なっていった例が多く見ることができます。骨の充実により、以前の若々しいお顔を取り戻されたご高齢者もたくさんおいでます。

ヒトは、体にとって必要な部分は、新陳代謝によって強化されるようにできています。この機能は高齢者になっても、何歳になっても同じなのです。
逆に、若くても、使われない部分はどんどん、痩せて消えていきます。寝たきりになると、手足が見る見るうちに細くなりますが、筋肉だけではなく骨が急激に痩せるからです。起きて、歩けるようになり、手も使うようになると、筋肉がつき、骨もまた太くなります。

口の中もおなじです。
あごの骨の仕事は、口の運動や、歯の根の力を受けたり、感じたり、大脳へ感覚や情報を頻繁に送ったりすることです。
したがって、歯の根を失ってしまうと、顎の骨の仕事がなくなってしまいます。
ブリッジでは、歯の形が取り戻せて、噛めても、本来骨と係わり合いのある根がありません。
入歯で噛むことは、根がないばかりか、顎の肉の上歯茎に入歯を乗せて使うという、生来とは異なる不自然なことを続けます。

入れ歯で噛むと、 顎の肉には無理がかかり、その下の顎の骨にとっては歯がある時より速く、どんどん痩せることとなります。

入れ歯ではインプラントと異なる力なのですが、アゴの骨への力ではなく骨の表面に歯肉を介して力が加わります。アゴの骨はその力が加わるところから 遠ざかろうとして骨の中にある破骨細胞が表面の骨を食べることで骨は痩せ始めます。ですから入れ歯を入れて3年もすると、入れ歯と歯茎の間は隙間が多くな り、食事のたびに隙間に物が挟まったり、入れ歯がガタついて噛み辛い状態になるのです。

これらの現象はインプラントでは見られませんが、入れ歯では、少し経つと内張りをしたり、新しく作り直す必要が発生するのです。
しかし、それでも自分の破骨細胞は活動を中止しませんので、何回もこれを繰り返すこととなります。
十年二十年と入れ歯を使用していると、顔の輪郭がかわってしまうくらい骨が痩せてしまう訳です。
したがって、入れ歯は骨を犠牲にする治療法とも言えるものです。取り外し式の入れ歯も残った歯にバネをかけているので歯の負担が増し、動揺を助長・欠損を促す結果になります。

それが、インプラントが埋め込まれて力がかかり始めると、様子は変わります。
顎の骨の仕事が本来の歯と同じように戻って働き始めます。

このインプラントの作用は高齢者でも、年令に関係なく回復します。また、痩せた筋肉も同じように回復し今まで以上に大きくふっくらとします。ですか ら、歯を入れた骨の部分だけではなく、顎を動かす筋肉がある、こめかみ,頭の横、頬のふくらみ等が自然にふっくらと、若い頃に戻るといいますか、健康そう なお顔に戻ります。

歯を失ってお困りの方は、初めにいらした時には頬はこけ、まぶたは重く、声も小さく、疲れ果てている方が多いのですが、インプラントした後は健康に変身され、だんだん元気になっていかれます。
趣味など意欲的に取り組むようになり、若々しく活動的になられます。

インプラントは、歯を付けて終わり、ではなく、顔や体や気持ちまで効果が出るところまで成熟するわけであり、定期的なメンテナンスを続けて、若さを維持しましょう。

インプラント治療の完成

インプラント治療で歯が入っても、インプラントを支える骨が成熟し両者がしっかりと固定する、インプラントの成熟までは、完成とはいえません。
治療の経過として、状況観察のほか、注意したいのは、つけた歯と骨とを失う病気となる、歯周病の発生です。日頃のお手入れと定期的なケア・メンテナンスを 行いましょう。歯が入ったら終わりではなく、通院によるインプラントへのケアとメンテナンス継続が、インプラント歯科治療の最終段階となります。

前歯のインプラント

定期的なメンテナンスを行い、ご自身の歯と変わりなく使えるようになることが、完成ということになりますね。

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    歯科医師:山内浩司
    経歴:
    1963昭和38年 大阪生まれ
    4歳までアメリカミシガン州グランドラピッズ
    祐天寺幼稚園卒園
    中目黒小学校卒業
    目黒区立第二中学校卒業
    私立芝学園高等学校卒業
    バブル時代はトラック運転手
    日本大学松戸歯学部卒業
    歯科医師免許取得
    所属:
    東京都歯科医師会 日本インプラント学会や顎咬合学会、再生医療学会 等 IKB, GPbrothers、フローラルインプラントチーム 等
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